EDLIN 2.14


edlinプログラムは、古いMS-DOSの中にあるedlinの機能的クローンとして FreeDOSのために書かれた、小さな行エディタです。 MS edlinと違う点は、まずフリーソフトウェアであること、そしてユーザインタ フェースがわずかに違う点です。 相違の理由として、ユーザがMS edlinの構文によって義務的に制御文字をタイプ しなくてもよいようにするためです。


EDLINを起動する


edlinのみを起動する:


edlin


最初にファイルを読み込む:


edlin file


EDLINの内部コマンド


次のコマンドリストでは、括弧がオプションであることを示します。 #記号は行番号を示す文字列を表します。なお、行番号のかわりに、ピリオドで カレント行、$記号で最終行、また相対的な行番号を指定できます。


.,.+1p


現在の行と次の行を表示します。


次のリストで$記号が文字列を示します。それは、シングルクォートか、ダブ ルクォートでくくる場合があり、また以下のエスケープシークエンスを含む場合 もあります:


\a - 警告

\b - バックスペース

\e - エスケープ

\f - フォームフィード

\t - 水平タブ

\v - 垂直タブ

\" - ダブルクォート

\' - シングルクォート

\. - ピリオド

\\ - バックスラッシュ(イェンマーク)

\xXXX は 16進数 (0-9, a-f, A-F) - 16進の定数

\OOOO は 8進数 (0-7) - 8進の定数

\^C - 制御文字


edlinは次の構文に対応しています:


# - 一行編集


edlinはファイルから指定された一行を表示します。次の行で入力された文字 列へファイルの指定行の内容を置き換えます。


a - 追加

このコマンドは「$+1i」と同等です。


[#],[#],#,[#]c - 指定範囲行の複写


このコマンドは連続行をバッファの中で複写します。 パラメータは:



edlinが複写した後、振り直された行番号を確認するためにl(list)コマンド を使うと良いでしょう。


[#][,#]d - ブロック行の削除


このコマンドは連続行のブロックを削除します。パラメータは削除する最初 と最後の行です。


もし2番目のパラメータを省略した場合、最初のパラメータで指定された行 だけを削除します。また、最初のパラメータを省略した場合現在の行から(コン マが含まれることを確認してください)2番目のパラメータで指定された行まで のブロックを削除します。両方のパラメータを省略した場合は現在の行を削除し ます。


e filename - 保存して終了


このコマンドは


w filename


を実施して、その後


q


と同等です。


[#]i - 挿入モード


このコマンドは挿入モードに入ります。パラメータには挿入しようとする行 の行番号を指定します。


挿入している間、エスケープシーケンスの入力が可能です。挿入モードを 終了する場合、ピリオドを空行に入力すればよいでしょう(もしピリオドのみの 行を必要とする場合は、エスケープを使用してください)。


挿入モードを終了した後に、テキストの終わりまで挿入されなかった場合、 カレント行となります。その場合テキストの最終行は新しいカレント行となりま す・・・
After exiting insert mode, the line after the inserted text becomes the current line unless the insertion was appended to the end of the text, in which case the last line of the text becomes the new current line.


[#][,#]l - 行のリスト


このコマンドは画面上にテキスト行をリストアップします。最初のパラメー タを省略した場合、個などはカレント行から11行のテキストを表示します。2番目の パラメータ省略した場合、最初のパラメータから始まる1ページのテキストを 表示します。両方を省略した場合、カレント行から11行の1ページ分を表示します。 もし行数が1ページよりも大きい場合、例外なくページの後にプロンプトを出力 します。


[#],[#],#m - ブロックの移動


このコマンドは3番目のパラメータに指定された行の前にテキストブロック を移動する。これは、複写してから複写元のブロックを削除することと等価であ る。


[#][,#]p - ページ


デフォルトページが11行前の代わりにカレント行から始まること以外に、lコマン ドと同じである。


q - 終了


そのままです。


[#][,#][?]r$,$ - 文字列置換


このコマンドは、指定された2つの行の間において、最初の文字列を2番目 の文字列に置き換えます。最初のパラメータが省略されるとカレント行から置換を始 めます。2番目のパラメータが省略されると最終行まで置換します。


?マークを指定すると置き換えの前に確認メッセージを出力します。


[#][,#][?]s$ - 文字列の検索


このコマンドは、指定された文字列を含む最初の行を検索します。最初のパ ラメータが省略されるとカレント行から検索を始めます。2番目のパラメータが省略 されると最終行まで検索します。


?マークを指定すると検索毎に確認メッセージを出力します。noを入力する と検索を続け、yesを入力すると検索を終了します。


カレント行は、検索が成功した場合、終了した行に再設定されます。


[#]t filename - ファイルの転送


このコマンドは指定ファイルの中身を指定された行番号の前に挿入します。 もし行番号が省略されたなら、カレント行をデフォルトとします。


[#]w filename - ファイルの書き込み


このコマンドは、パラメータに指定されたファイル名で指定された行を先頭 としてファイルに書き込みます。もしパラメータが省略された場合、バッファ内 の全ての行を書き込みます。


著者/保守者


Gregory Pietsch <gpietsch@comcast.net>


日本語訳


水城珠洲 <minashirojp@yahoo.co.jp>